あゆとか名雪とかキャラの壁を越えて、Kanonに魂を惹かれた者として、全身全霊を込めて、祐一に言ってやりたい。
この……大馬鹿野郎!
名雪が、名雪があれほど責めたのに。
ずっとずっとお前を信じ続けて、笑顔のうちにしまっておいた、悔しさ、辛さ、そのすべてをようやく吐き出したのに……!
しかも、原作ならもう少し早く出てくる「7年間一度も手紙を返さなかった」話が、今ここで蓋を開かれて、見ているこっちこそ覚悟の上を行かれたというのに……。
夢一つで、たまたま来てくれた友達に家族を押し付けて走るのか。
あの「嘘つき」の台詞を、お前なんと受け止めたんだ。
……わかる。あゆは大事さ。ようやく思い出した、ようやく、取り返しのつかないことだと思い出した。いても立ってもいられなくなるさ。
だけれど、名雪の部屋を通るそのときに「自分がいなくなったら」という逡巡さえなかった。
「名雪を本当にひとりにしてしまったら」と思わなかった。ただ、走った。
そしてさ迷い歩いたまま、勝手に死のうとした。
そんなの、誰も望んじゃいないじゃないですか………っ!
なんというか憎い、本当に憎い。このシナリオを描いた京都アニメーションを恨めばいいのかDQN主人公となった祐一本人を憎めばいいのか分からなくなるぐらい憎い。
しかし、最後の五分には、息を呑みっぱなしでした。
まずブーツ。騙されたと同時に、あっとなりました。
あゆの靴と思わせて、まさか真琴とは。
全員がいなくなった、ここに来て、ヒロインとしてもう一度帰還を果たすとは。正真正銘、予想外でした。
そして、次週予告………。
なんですかあの雪は。
雪の降る街は。
雪の浮かぶ夜景の街は。
私は、このKanon全話中、一番美しい雪景色だと思いましたよ。
あれ
私が知っているKanonの結末か、それとも、私が知らない
……来週のこの時間、いったい自分がなんと書き綴るのか、自分ですら予想できません。
7日間、あえて、このKanonのことを忘れていたい気がします。
期待と不安で、どうにかなってしまいそうですよ。