「くる」も「きたる」も変換してしまえば一緒、カッコつけようとしても文章じゃなかなかうまく行かないこともあります、こんばんはあるごるです。
さて、
鯨さんより今度は、『SSバトン』なるものが飛んできました。(飛ばされたのはかなり前なんですけれどね…)
リクエストSSどころか、更新もろくすっぽやっていない私にとっては嬉しさ半分、激痛半分(笑)なのですが、いっちょやらせていただきます。
・今まで読んだSSの数
お前は今までに食ったパンの枚数を覚えているのか? by DIO様
1999年にTo HeartSSからこの世界に入りましたけどね……何本読んだかなんて答えられる人がいるんでしょうか?(苦笑)
まだ4桁には入っていないだろう、とお答えしておきます。
・最後に読んだSS
マリみてSS 『紡いだ絆の温かさ』(
日本猫語促進会)
滝さんの書かれた由乃×祐麒SS連作のフィナーレなんですけれど、こんなにわくわくするSSを読んだのは久しぶりでした!
このあとの『思い入れのある五つのSS』の数の確保のため、ここで書きましたが、文句なしにベスト5に入る面白さ。いろいろ意見があると思いますけれど、私は、SSに一番大切なものは『面白さ』だと考えます。「部分的になんて書けません、とにかく面白かったです!」といわせられれば勝ち。そういうもんです。
・思い入れのある五つのSS
100質に書いているものと一部重複しますが……今回は「感動する!」「笑える!」ではなく「夢中になった!」SSをあげさせてもらいます。
『琴音歳時記』(To HeartSS/小栗秀幸さん)
界隈では凄いSSの褒め言葉として『金を払ってでも読みたい作品』という言い回しを用いることがあります。私が金を払うとしたら、このSSです。
マイPCの中で最も数が多いのは、実はTo HeartSSだったりします。そのなかでもこの上手さは一つ抜きん出ています。タイトルのとおり、琴音ちゃんが季節ごとの浩之とのやり取りを、一人称で語っていくってSSなんですけどね。風景の描写、一人称の呼吸、そして微笑まずにはおれない、暖かなストーリー。SSどころか、短編小説の手本というべき作品です。
ぜひ皆さんに読んでいただきたいっ!……んですが、残念ながらサイトが閉鎖され、通常の手段ではもう二度と読むことは叶いません……。残念無念。
※2006/05/22追記
読めるところありました! しゃむてぃるさんサンクスです。
『オトナになる前に』(痕SS/いぬいあきらさん/
最果ての地)
痕SSからはこれをエントリー……って、ほとんど他の痕SS読んでいないですけれどね(爆)
100質にも書いていますが、いぬいあきらさんは私の理想とするSS作家さんです。誰にも負けないほど博識でありながら、決してそれをひけらかさない。圧倒的な文章力があるのに、世界はあくまで原作の中にとどめる。これが両方ともできる作家さんは、殆どいません。
いぬいさんの作はどの作品も上手くて大好きなのですが『面白い』という観点ではこれがNO.1です。七夕が舞台のSSなんですが、初音ちゃんの無邪気な願いがもう。
『紅薔薇の系譜』(マリみてSS/志音soniさん/
sonidogs)
マリみてSSからはこれをエントリーします。紅薔薇のロザリオをめぐるとある事件からスタートする長編SS。なかなか更新されない続きが気になって気になって仕方なかったです。
オリキャラを使うことが好きじゃない私ですけど、これだけ大勢のオリキャラ(原作の山百合会メンバーと同数か?)に個性を持たせ、なおかつ一本筋の通ったストーリーを作り上げた腕には脱帽です。 何せ6世代の白薔薇ですよ? ご一読を!
『隠しシナリオ・水瀬秋子』(KanonSS/田尻さん)
名作ぞろいのKanonSS部門ですが「面白い」で言えば、いの一番にこれをあげたいと思います。名が体を表わすとおり、原作にはなかった水瀬秋子をヒロインとしたIFストーリー。原作の名雪シナリオを追いながら展開してゆくため、先の展開も読めるんですが『わかっちゃいるけど面白い!』の典型例! コレも現在通常の手段では読めないのが惜しいですが、作者様は必ず復活させると宣言しています。期待しませう。
『NAGARE~歌姫(DIVA/ディーヴァ)』(KanonSS/更科悠乃さん/
Beyond the Air )
どのSSをあげようか、かなり迷いました。だけれど敢えて、この作品をあげます。
オリキャラを使った、KanonのIFストーリー長編です。ものすごい人気で、当時は「原作以上」「かのんSSから1本を残し全て公開許可取り消しとすればこの1本か」などの賛辞もよく目にしました。
かつてランキングRXというサイトで大規模な人気投票をしたとき、その第2回・第3回で首位に輝き続けてましたし、実際にこの方シナリオライターになりましたしね。けれど『敢えて』です。なぜか。その思い入れが『負』の思い入れだからです。
言っちゃなんですが、読んだ時、若かった私はかなり憤慨したんですよ~。
Kanonという作品のエッセンスは、壊れギャグSSと同じぐらいしか残っていないのに、それがKanonSSの代表格のように崇められている……ってね。
当時「叩きたい」と思ったことをはっきりと覚えています。まぁちょうどその時、掲示板で私なんか足元にも及ばないくらい辛辣な叩きを行った人がいて、実際に噛み付くのは踏みとどまりましたけど^^;
上で紹介した「隠しシナリオ・水瀬秋子」の逆を行くようなSSだったから、Kanonという作品でなくても出来る小説だったから、自分の中でどうしても認められなかったんですよ。今でも、ずっと。
私がSSを書くときに最も恐れ、また読むときに最も嫌うのは「その作品(キャラ)でなくても出来る」事です。
もちろん今は、そうガチガチなわけじゃありません。多少キャラの性格が違ったって面白いSSはいくつもありますし、自分だってそういうSSを書きましたし。
でも『DIVA』はその『嫌いな条件』で書かれた中で、最高峰のSS。現在でも書きかけフォルダの中で3次創作をさせるほど、私を夢中にさせています。
その意味でコレは、私にとって、越えるべき壁なのです。
・(一番の難関である)バトンを回す五人
……懇意にしているSS書きさんが昔に比べて少なくなってしまったなぁ…。
阿部碧郎さん
新城月夜さん
童子さん
杉田モアイさん
……そしてメールで打診しましょう。東鳩狂四郎さん。以上の皆様に。
書いてみて、自分がいかにSSコミュニティから遠く離れているか、実感しましたね(苦笑)